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2007年5月 1日 (火)

コタンコロカムイ

北海道にもようやく春が巡ってきた。支笏湖へ半月ぶりに釣りに出かけたが坊主なので、地面から芽を出したコゴミとユキザサを摘んで帰った。今年初めての山菜であった。山菜を食べると体中にエネルギーが駆け巡る。冬に溜まった毒素を排出する気がして生き返る。

この10日間ほど目が回るほどの忙しさで、日記を書く暇も無かった。アイヌの友人がイタオマチプという板つづり舟を作る為に山に木を切り倒しに行った。同行してビデオに納め、新作ドキュメンタリーの制作が始まった。その帰り際にシマフクロウと出遭った。その昔、北海道がまだ、日本の植民地になる前のアイヌの世界であった頃、シマフクロウは村の守り神、アイヌ語ではコタン・コロ・カムイといい崇められていた。、翼を広げると2メートルもある巨鳥である。50メートルほど離れていたが飛び立つときのバッサン、バッサンという羽音がその大きさを物語っていた。今は絶滅に向かっている鳥である。我々を見守る神をも滅ぼしてきた罪は重い。

奇跡にも近いこコタンコロカムイとの遭遇があってすぐに苫小牧でまたも殺人事件が発生した。容疑者はパチンコ店を解雇された派遣社員の21歳の若者であった。息子より一歳年下の若者が犯した殺人現場を撮影したその夜に、悪夢にうなされた。人を殺す夢を見た。コタンコロカムイのいなくなった苫小牧は殺伐とした春を迎えた。この街はもともと湿地で人の住む環境ではなかったと、アイヌの友人が話していたのを思い出した。

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