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2008年3月18日 (火)

カナダ先住民居留地撮影旅行その六

ウルブリン爺さんは80歳を超えている。しかし、かなり頭脳明晰。ブリティッシュコロンビア州の歴史がすらすらとでてくる。年代も正確に覚えている。先住民と州政府との間でいつも問題になるのが、先住民族に関する法律の2重構造だ。

まだ、イギリス領だったころ、先住民側は大英帝国側と条約を締結している。そのとき先住民は領土の保全をイギリスと交わしている。しかし、BC州がイギリスからカナダに編入されたときに州側がこの条約は無効であると、かってに解釈した。したがって、州政府と先住民側で森林伐採、漁業権、リゾート開発などでいつまでたっても紛争になる。

そんな、話をウルブリン爺さんは朗々明快に解説した。

1995年に起ったグスタフスンレイク事件はそんな状況下で起った。

先住民の宗教儀式とでもいう、サンダンスというのがある。肉体的、精神的苦痛を伴うたいへん重要な儀式をその湖の近くでおこなってきた。牧場主なる白人がその場所を柵で囲って先住民を締め出したもんだから、先住民側は怒った。キャンプを張り、先住民は伝統的領土で伝統行事を行って何が悪いと猛反発した。

武装した州警察が出動し、銃撃戦にもなった。この先住民の行動隊長がウルブリン爺さんだったわけだ。5キロ先から狙撃手がライフルで爺さんを狙ったが爺さんには弾は当たらなかった。

ひとつ質問すると、この答えに30分はかかる。時々、えへへ、と笑いながら話す。友人のアルビンには「この爺さんの笑いには気をつけろよ」と忠告された。

顔は笑っているが、その視線が刺すような鋭さなのである。先住民族は超能力を持った人物がいる。メディスンマンと呼ばれるが、この爺さんもその中の一人か。

笑い顔につられない様に真剣に聞いていると、今度はシモネタの話になり大笑いする。インタビューも4時間以上続いた。

その夜は爺さんの奥さんが作ってくれたバッファロー料理をいただき、一宿一飯の恩義に与った。

ウルブリン爺さん。ビッグな人物であった。

明朝は午前4時に起きてシュティカの山小屋経由でバンクーバーの海向いにあるナナイモの町に向かうことになっていた。

次のインタビューは弁護士である。この老弁護士、アフリカ系アメリカ人の法学博士とアルビンから聞いた。

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