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2008年3月12日 (水)

カナダ先住民居留地撮影旅行その四

2月18日

山小屋には名前が付いている。「シュティカ」、意味は彼らの言葉で「冬の魂」

この辺りは大昔から精神修養の場所だった。標高2000メートルの頂上付近は広い高原地帯となっており、山篭りをして、魂を磨いてきた場所であった。

山小屋の主、ヒュービーの用意してくれた羽毛の寝袋のおかげで温かい夜だった。薪ストーブのそばで寝たのは何年ぶりだろうか。ヒュービーがドアを開ける音で目が覚めた。小屋のすぐそばに湧き水がながれており、彼はポリタンクに水を詰めて運んできたところだった。やかんでお湯を沸かし、コーヒーを入れてくれた。小屋の中は意外と広い。すべて土間。20畳はあるだろう。ストーブのあるリビングルームに続いて、奥は食堂となっている。昨夜、出迎えてくれた狼犬がストーブの側で寝ている。名前はスクラッチ。ソファーを猫のように引っ掻くのが癖で、時々、ヒュービーに怒鳴られてはシュンとなって小屋から出て行く。

午前中はゆっくりとコーヒーを飲んだあと、裏山に薪を取りに行く。スクラッチが先頭を切って森の中を走り回っている。あっという間に姿を消して、上のほうで盛んに吼えている。薪の場所を教えてくれている。針葉樹の森は昨年の秋に枯れた立ち木を切り倒してあった。雪の上を2メートルほどの丸太をロープで引きずりながら小屋まで降ろしていく。チェーンソーで適当な長さに切って、薪割り用の斧で四つ割にする。「枯れ木を切り出して薪に使うので、森の掃除をやってるんだ」とヒュービーは手を休めながら語る。

午前10時ころになって谷間の小屋に陽があたる。真冬は4時間で太陽は西の山に姿を消す。

明け方、マイナス12度だった気温は陽が当たりだすと急激に上昇し、一気にプラス二度まであがった。つい10日前までは2メートルあった積雪がここ数日で半分ほどに減ったという。

遅い朝食となった。ヒュービーの作ったソーセージとピーマンのグリルと焚いた白米(インディカ米)、それと私が日本から持ってきたホーレンソウと卵のインスタントスープ。

なかなか豪華な朝食で驚いた。これらは支援者の差し入れ。しかもヒュービーは元レストランのコックであった。小屋に着た8年前は体重80キロ以上あったが今は60キロに落ちたという。適度の運動と湧き水と新鮮な空気で健康を取り戻したという。

午後12時ごろ、突然ヘリコプターの音が響いてきた。こんなことは8年の山小屋生活で初めてだという。一体何者なのか。我々に極度の緊張が走った。

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