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2008年3月20日 (木)

カナダ先住民居留地撮影旅行その七

 イラク開戦から5年が経った。死者は10万人を越えたという。ブッシュ大統領はイラク戦争を正しい戦争だったと演説で語っている。果たして、そんなことを考えている人間はこの人と周辺のとり巻き以外にいるのだろうか。犠牲者が10万人だとしてフセイン一人を捕まえて絞首刑にするのに9万9千999人が戦争の犠牲者となったといっても過言ではない。 今度の北海道洞爺湖サミットのテーマは環境。ブッシュ大統領の開戦責任問題は環境問題にすり替わってしまった。どうするアメリカ。世界にテロをばら撒き、我々をテロの恐怖に陥れた責任は重いぞ。苫小牧市役所なんかはペットボトルに明かりをともして「サミットの成功を祈りましょう」とかキャンペーン始めたぞ。我々はそんなことでもして「どうか爆弾テロはありませんように。そしてさっさとサミットが終わりますように」とお地蔵さんに祈るほかない。

カナダの旅は終盤となった。ウルブリンじいさんの家を早朝の4時に出発。ドライブインでコーヒーとサンドイッチの朝食。

どうしてももう一度、山小屋に住むヒュービーに聞きたいことがあったので、アルビンに無理を頼んで山へ戻ることにした。この旅でアルビンのほかに車の運転手を務めてくれているのがウォールト。彼のおかげで取材がスムーズに進んできた。感謝しなけらばならない。

途中の峠でマウンテンゴート(野生のヤギ)を撮影。昼ごろに山小屋に到着した。

Lilwat2008_014_2 狼犬スクラッチ、ともう一匹の大型の犬がまた吼えながら歓迎してくれた。

ヒュービーに8年間の山小屋生活について語ってもらった。その中の一言に私は感動した。

「この大地、世界は次の世代から借りている。子孫にいずれ返さなければならない」

我々は、まだ見ぬ子や孫たちから今の地球を借りている。だから、森や水、空気、動物や植物を未来に返さなければならない。アメリカ先住民族には七世代先の子孫のことを考えて行動せよ、という考えがあるという。この末期的症状の地球を救うのはヒュービーが言葉に残したように先住民族の思想ではないだろうか。確信に近い思いが脳に刻まれていく。

ブッシュアメリカ大統領に期待することは何も無い。

「明後日かそうでなければ来年もう一度来る」といいかげんな挨拶をして山小屋のヒュービーに別れを告げ、山を降りた。再びアルビン自宅。近くに住むアルビンの母親にインタビュー。この人の語りも素晴らしかった。明確な言葉でこの地域、カナダの先住民が抱える問題を聞くことができた。同席したアルビンの妹は山小屋に住むヒュービーを評してこう語った。「彼はすでに伝説の人だわ」彼らにとって8年間山小屋生活を送るヒュービーはヒーローとなっていた。

それにしても、インタビューする人たち全てが持つ思想には感服する。町のレストランで出会った女性もそうだった。彼女は4月にニューヨークの国連に出向いて先住民の活動を報告しに行くと言った。

バンクーバー島に住む弁護士へインタビューする為村を出発したのは夜だった。今夜はバンクーバーの日本人のお宅にお世話になり、翌朝のフェリーで島に渡ることにした。2月19日。カナダに入国して5日目。毎日があっという間に過ぎていく。密度の濃い取材旅行だ。寝る時間も惜しい。

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