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2010年3月10日 (水)

静かなる闘い 上映会を終えて

カナダ先住民の環境保護活動をテーマにしたドキュメンタリー映画「静かなる闘い-シュティカ 冬の魂」上映会がひと段落した。これまで東川町、浦河町、札幌市、苫小牧市、清水町、東京、海外ではベルリン、ウィーンで行なわれてきた。道内は浦河を除きプロジェクターを持参しての出前上映だった。

それぞれ手作りで皆さんの心温まる支援による上映会となった。改めて御礼申し上げたい。

映画の撮影場所がバンクーバーオリンピックの会場となったウィスラーやその近郊であったことで皆さんの関心が高かった。オリンピック開会式では先住民を前面にだした開会式で着飾った人たちの姿をニュースで見た。あれは演出されたもので、本当のカナダ先住民の姿を写し出してはいないことを「静かなる闘い」の中の人々は証明した。

ただ、先日会った先住民族アイヌの友人はこうも話していた「カナダはオリンピックの開会式で先住民が主役となった。誇らしかった」彼の気持ちを考えると反論する気持ちにはなれなかった。裏を返せば、あのような先住民への待遇は日本では考えられない。表向きではあっても先住民の存在を認めているカナダとほとんど無視している日本の差が余りに大きい。政府による先住民への過去の政策の誤りを認め賠償金を拠出するカナダと謝罪もせず賠償金も払わない日本政府。日本人として恥ずかしい思いをぬぐうことはできない。日本は先住民政策のスタートラインにさえ立っていない。共生を願うものにとって早くスタートラインに立つことを求めたい。北海道民として誇りを持って民主国家の一員になれる日はいつのことだろう。

浦河町の上映会で先住民族アイヌのおばあさんから質問を受けた。「アイヌ差別をどう思うか?」 一連の上映会で初めて受けた唯一の質問だった。

「この問題は避けては通れないことですね」と咄嗟に答えつつ「やはりこの質問が来たか」と内心緊張が走った。ぼくはこう答えた「差別はなくなったと言う人もいる。しかし差別は確かに存在していると思う。先住民アイヌと日本人との間には壁があるのは確かだ。そしてその壁の高さは見るものの立場によって違う。アイヌ側から見た壁は日本人から見た壁よりも数倍高く見えていると思う。だから差別される相手の側に立ってみることが必要だ。問題解決には新たな先住民族に関する法律制定と政府による歴史的謝罪が必要だ。そうするとお互いの顔が見える程度まで壁は低くなる」おおよそこんな話をした。

そして僕はこう付け加えた「もしもアイヌが映画の中に出てきたように山小屋を建てて抵抗運動を始めたときは真っ先に駆けつけます」 アイヌが何を求めてどこへ向かおうとしているのか。民族自決が優先される。それはわれわれ日本人にもとっても他人事ではない。

カナダ先住民の親友アルビンから先日メールが届いた。2012年にアラスカからメキシコのマヤ遺跡まで走るイベントが企画されていると言う内容だ。「静かなる闘い」の中でも長老の一人が語っている創造主たちが戻ってくる2012年だ。ハリウッド映画でも2012年は話題となっている。彼らは2012年が来るのを首を長くして待っている。日本の草の根運動をやっている人がいれば参加して欲しいという。ぼくは参加すると決めている。歩くスキーでトレーニングを始めている。2012年12月23日まで残すとこ1018日。

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2010年3月 8日 (月)

ドキュメンタリー「静かなる闘い」の感想をいただいた

DVDを購入いただいた札幌在住のかたから、感想をいただきご自身のブログhttp://fine.ap.teacup.com/makiri/に掲載された。

これまでに上映会などで僕のこの作品での感想を多くの人たちにいただいたが、それを代弁し細かくご自身の意見を述べていただいたので、是非一読をお勧めしたい。

静かなる闘いを制作し、カナダ先住民の実情を知っていただけたことで、これからの我々の生き方に少しでもヒントになれば幸いである。

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2010年3月 6日 (土)

東川町上映会お礼と感想

昨夜5日、東川町での「静かなる闘い」の上映会が盛況のうちに終わった。

カフェレストラン風土に20人以上の方にお越しいただき、この場を借り厚く御礼申し上げます。

プロジェクターがうまく作動せずに最初の部分が数秒ほどカットされたことを除いては、盛況のうちに終了した。

奥さん手作りのおにぎりと玉子焼きの軽食付きというカフェならではの上映会だった。映画館では味わえない手作りの上映会となった。昨年、十勝清水での上映会場レストラン「シアンルル」とはお知り合いと聞いてびっくり。北海道は広いようで意外なところでつながりがあって、おもしろい。類は友を呼ぶのであるなあ。

撮影の現地リルワットに行ったことがあるという北海道新聞の古い知り合いの記者も来てくれ、先住民族、環境問題に詳しく興味深い話を聞けた。

旭川に近いこともあり、上映後の話題は先住民族アイヌについての発言が多かった。いわゆる「先住民族問題」という言葉は、あたかも先住民族に問題があるような印象を与える。実際には「非先住民族」の問題である。我々の問題意識が問われているのである。

印象に残ったのは今の地球環境についての質問があり、僕は「もう手遅れかもしれない」と話したところ、反論があり「遅いということはなく、環境破壊から守る地道な行動がひつようだ」という意見があった。もっともだと思い少し反省した。

江戸時代から明治にかけての北海道開拓は一言で言うと、アイヌ民族を絶滅させようとした暴力的な政策だった。同時にアメリカ式の酪農導入を考えた明治政府は毒えさを使いエゾオオカミを絶滅にいたらせた。生態系の破壊のつけが今になって我々に降りかかってきている。エゾシカの増えすぎで農業、林業への被害は甚大である。

もう一度、北海道にオオカミを増やすことを本気で考えるべきだと言う僕の意見に反対の意見はなく、大陸オオカミだとエゾオオカミに近い種なので、知床で実験することも可能ではないか、との意見が聞けた。

朱鷺の復活もいいけど、なんだか気休め的で情緒的な感じがする。朱鷺が生態系に与える影響はほとんどないといっていいのではないか。それに比べて北海道の生態系復元にオオカミの果たす役割は大きいと思う。真剣に考えるときではないだろうか。だれか本気でやる人はいないのだろうか。

次回以降の上映会は今のところ未定。

上映会の出前出張は面白い。20人ほど集まれば和気あいあいのアットホームな上映会が生まれ、上映後の皆さんの表情が見れるのがいい。

上映希望の方はご相談にのります。

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