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2011年9月11日 (日)

壁の間で

「パリ20区、僕たちのクラス」をたった今見終えた。2008年のカンヌ・パルムドール受賞作品だ。日本の公開が2010年。

フランス語原題が「壁の間で」英語題が「教室」

自分自身、学校のイメージがよくなかったのでテレビドラマ「金八先生」や山田洋次監督の「学校」を想像したのが大間違い。冒頭のカメラワークからドキュメンタリーだ。最後までドキュメンタリーではないかと間違えさせる作品だ。主演の教師と生徒達は役者ではないという。そして教師、生徒の全員が実名で出演してリアル感を醸し出したドキュドラマの傑作である。

あるときは教師の立場で、あるときは親の立場、そして生徒の立場になって見ている自分がいた。

この映画からパリ20区は移民地区であることがわかる。三角から何をイメージするかという授業でアフリカ系の生徒が三角貿易をあげる。いわゆる奴隷貿易である。

フランスでは日本のように民族ごとに別れた学校は無いのだろうか。中学生の頃に住んだ北九州の港町門司を思い出した。アフリカ系はいなかったけど韓国、朝鮮、中国人がクラスの中に何人かいた。しかし、この映画のような会話は絶対にありえない状況だった。大人になってからその中国人と同じ名前の人間が死亡したと新聞の社会面で見たのを今、思い出した。

教育とは何だろうか? 

子供が良い大人になる為、良い社会の一員となる為、良い国民・納税者となる為の一部の人間に都合の良いシステム。息子の通った小中学校を思い出さずにいられなかった。教育よりも飼育に近い今の日本の学校教育。これがこの映画から学んだ今日の結論。

男子生徒のタトゥーの意味。夏休みが始まり最後に教室を出て行く生徒が教師に放つ一言が重い。

ラストシーンで少し救われた気持ちにもなった。

2009年のアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされ、その時、日本の「おくりびと」が受賞している。この2作品を比べるとエンターテイメント性のある「おくりびと」が受賞している。ハリウッドとパリの差がそのまま現れた。

ローラン・カンテ監督のほかの作品も見たい。

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