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2012年10月18日 (木)

追悼 若松孝二監督

太平洋戦争末期、四肢を亡くした兵士とその妻の物語りを描いた「キャタピラー」は戦後日本映画のベスト3に入る名作だと思う。戦車のキャタピラーはイモムシの意味だったのか、と映画を見たときに初めて知った。そしてこの手足をもがれた兵士をイモムシに喩えたのだ。

若松監督の作品は「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」と「キャタピラー」しか見ていない。見る機会がなかったし、いわゆる一般劇場では見ることのできない反戦映画を作り続けてきた。

「裸の影/恐るべき遺産」(’64)では原爆症の少女の自殺という非常に重いテーマを描いている。「日本暴行暗黒史 異常者の血」(’67)に続く「暴虐魔」「復讐魔」では軍国主義を徹底批判している。

若松作品のタイトルだけあげても日本の大手映画産業からはじき出された作品ばかりだ。「性輪廻/死にたい女」「性家族」「儀式」「テロルの季節」「餌食」「拷問百年史」など性と戦争と政治という凄まじいテーマの映画作りを生涯の仕事とした監督だった。

AKB47が踊り歌う今の日本に戦後脈々と続く我々の社会を「キャタピラー」は見事に描いている。「キャタピラー」は戦後日本の遠い過去の映画ではない。今でも時々顔を出す悪魔が住む社会を我々は忘れてはならない。

戦争は明日にでも始まる。

大量破壊兵器の原爆を落とし、都市のほとんどを無差別爆撃したアメリカを日本人は好きである。戦後アメリカのホームドラマをこれでもかというほど見せられ、音楽で洗脳され。いまやアメリカを愛してさえいる日本人が多いのだ。アメリカが原発を続けろ、と言えば日本政府は原発をやめることができない。

日本人を洗脳するのはチョロイ、とアメリカ人にいわれても反論できない。

戦時中と現代日本人の精神構造がほとんど変わっていないことに気がついている日本人はどれだけいるだろうか。

我々は「キャタピラー」の時代と隣り合わせの狂気の次元にいる。石原慎太郎東京都知事の一言から始まった最近の中国、韓国との国境紛争一歩手前の状況を、我々は忘れてはならない、と思う。

アメリカは戦争でまた一儲けを企んでいる気がしてならない。

そのアメリカに洗脳された官僚、政治家が日本を戦争へと導いている。

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